

今回は、上記悩みを抱える方に向けて、Fラン大学から大手子会社に勤めている私が解説します。
- アルバイト以外の実績がないFラン大学生が就活奮闘
- 2017年4月に東証プライム企業へ総合職入社
- 新卒1年目から約4年間 東証プライム企業で採用担当を経験
- 現在は年間30万人の読者へ向けて就活情報発信中(実績:AbemaTVの就活特番生出演)
なお、結論からお伝えすると、Fラン大学生は、以下の理由から大手子会社を狙うことをおすすめしています。
おすすめ理由
- 大手の親会社に比べて倍率が低い
- 学歴フィルターが設けられていない
- 福利厚生が親会社と同じく充実している
上記3つの中でも、大手子会社は、" 学歴フィルターを設けていない企業が多い "が狙い目の理由です。
この辺りの理由については、後述で詳しく解説していきますね。
ぜひ、Fラン大学から大手子会社を狙うのはどうなのか悩まれている方は、参考にしてみてください。
当記事はこんな方におすすめ
- Fラン大学生は大手子会社を目指すのがおすすめの理由を知りたい方
- 大手子会社に勤めるメリットを詳しく知りたい方
- おすすめの大手子会社と内定獲得するための行動を知りたい方
大前提となる子会社の種類について紹介!

大手子会社の種類
- 完全子会社:親会社が株式を100%保持している企業
- 連結子会社:親会社が株式の過半数を保持している企業
- 非連結子会社:親会社との関係性が薄い企業
上記の通りでして、子会社の中でも3種類に分けることができます。
まず、「完全子会社」は、親会社が株式を100%購入するので、親会社からの影響が大きい特徴があります。
続いて、「連結子会社」は、株式の過半数なので、60%の株を保持しているのであれば、60%の影響があると覚えておきましょう。
最後の「非連結子会社」は、正直、親会社との関係性は非常に薄く、親会社の財務諸表にも連結されません。
そのため、大手子会社を狙うのであれば、完全子会社と連結子会社を探すのがおすすめです。
Fラン大学生の就職は大手子会社がおすすめの理由3選を紹介!

おすすめ理由
- 大手の親会社に比べて倍率が低い
- 学歴フィルターが設けられていない
- 福利厚生が親会社と同じく充実している
大手の親会社に比べて倍率が低い

例えば、住友商事マシネックスという企業は、住友商事が親会社の企業ですが、聞いたことはあるでしょうか?
住友商事マシネックスは、機械・電機・情報通信・建設設備を専門分野とする商社です。
住友商事グループおよびタイ子会社との情報共有でシナジーを発揮し、グローバル化も促進しています。
知っているという方が多ければ申し訳ないのですが、恐らく、知らなかった方がほとんどだと思います。
このように、大手子会社は、知名度が低く、応募者が親会社に比べて少ない(倍率が低い)特徴があります。
もちろん、倍率が低いと言っても、20倍などの大手子会社もあるので対策は必須ですが、狙い目なのは間違いないと言えます。
学歴フィルターが設けられていない

正直、大手企業の採用では、応募者を絞り込むための学歴フィルターが少なからず存在します。
ですが、大手子会社は、そもそも応募者が少ないことも多く、学歴フィルターを設けていない企業が多い特徴があります。
そのため、学歴よりも将来性や人間性を重視してくれる傾向にある、大手子会社は狙い目と言えます。
福利厚生が親会社と同じく充実している

とくに、親会社の完全子会社の場合、福利厚生がほとんど一緒の場合も多く、狙い目と言えます。
なお、私の勤めている大手子会社の福利厚生の一例を載せておきますね。
- 勤務時間中にマッサージ利用可能(500円/時間)
- 家賃補助(家賃の8割負担)
- 単身赴任社への帰任交通費支給(月1回)
とくに、家賃補助は、以下記事の通り、私が社会人3年間で貯金300万円を達成できた大きな要因となりました。
以上が、Fラン大学生は大手子会社を狙うべき理由3つとなります。
【実体験】大手子会社に5年働いて感じたメリット4選を紹介!


社会的信頼度が圧倒的に高い

上記内容は、企業側のメリットでも触れましたが、社員である私も、以下3つの場面で、社会的信頼が高いと感じました。
ポイント
- 24歳の同期が渋谷近くの分譲マンションを購入
- クレジットカードや車のローンで審査に落ちない
- 営業活動におけるアポイントが取りやすい
とくに、営業活動で、テレアポをしても、親会社の知名度があり、アポイントが取りやすいと感じる場面は、多くありました。
また、商談回数も多いため、若手のうちから、商談経験を多く積めたのも、大きなメリットと感じました。
教育体制が整っている

と言うのも、私自身、社会人6年目になっても、後輩指導やビジネスリーダー研修などがあります。
また、新入社員の頃は、「ビジネスマナー」や「決算書の読み方」まで、半年に渡って、多くの教育経験を受けました。

ポイント
- 親会社の研修内容を受けることができる
- 外部へ研修を委託する資金力
- 過去の研修経験が豊富に揃っている
ただし、すべての上場企業が教育体制が整っていると判断するのは危険です。
そのため、就活生の方は、会社説明会やOB訪問で情報収集することをおすすめします。
なお、OB訪問のやり方については、" 就活で必須のOB訪問のやり方"をチェックしてみてください。
有給休暇を取得しやすい

理由としては、2019年4月に施行された「年次有給休暇の取得義務」にあります。
ポイント
「年次有給休暇の取得義務」は、有給休暇が10日以上の就労者に5日以上の取得義務とする法です。
詳しい詳細は、厚生労働省のページに載っているので、気になる方は読んでみてください。
なお、私の職場では、親会社の制度がそのまま降りてきており、年間10日間の有給休暇取得が義務付けられています。
賞与が多い

大手子会社の場合、グループ全体の利益に応じた賞与である場合が多く、他の企業に比べ、賞与が多い特徴があります。
とは言え、この辺りは、大手子会社の考え方によるので、必ず賞与が多いとは言えないです。
なお、私の場合は、親会社の業績もあり、社会人5年目のときに年間160万円(額面)近くもらえました。
私の社会人5年目の年収は、" 社会人5年目の年収について "で紹介してますので、興味のある方はチェックしてみてください。
Fラン大学生におすすめの大手子会社10社を元人事が紹介!

大手小会社10社
- 【商社(卸売業)】住友商事マシネックス
- 【商社(卸売業)】三井物産ケミカル
- 【メーカー(電気・事務機器)】FDK株式会社
- 【メーカー(電気・事務機器)】新日本無線株式会社
- 【メーカー(自動車部品)】京三電機株式会社
- 【メーカー(食品・水産)】日東富士製粉株式会社
- 【電力・ガス】東亜石油株式会社
- 【サービス(人材・教育)】株式会社TAKシステムズ
- 【サービス(運輸・倉庫)】三井物産グローバルロジスティクス株式会社
- 【サービス(運輸・倉庫)】伊藤忠ロジスティクス株式会社
※上記10社は、「2022年度版 就職四季報」を参考に紹介しています。
住友商事マシネックス

企業名 | 住友商事マシネックス |
親会社 | 住友商事株式会社100%出資会社 |
企業概要 | 機械・電機・情報通信・建設設備を専門分野とする商社。 住友商事グループおよびタイ子会社との情報共有でシナジーを発揮し、グローバル化も促進している。 今後、海外、自動車分野・IOT・エンジニアリング機能中心に電機総合商社として成長を担う。 |
従業員数 | 414名(単体) |
3年後の離職率 | 19%(3年前入社:男性9名 女性12名) |
有給休暇の平均取得数 | 13.2日 |
平均年収 | - |
月の平均残業時間 | 11.3時間 |
上表の通り、住友商事マシネックスは、住友商事株式会社の完全子会社となっています。
グローバル化も積極的におこなっており、今後、IOTなどにも力を入れていくと宣言している企業となっています。
三井物産ケミカル

企業名 | 三井物産ケミカル |
親会社 | 三井物産株式会社の100%出資会社 |
企業概要 | 三井物産グループの化学品商社。 溶剤、塗料、塗料原料、樹脂、工業薬品、健康食品、化粧品などの広範な化学製品を扱う企業。また、海外展開もあり。 |
従業員数 | 234名(単体) |
3年後の離職率 | 20%(3年前入社:男性2名 女3名) |
有給休暇の平均取得数 | 16.5日 |
平均年収 | 807万円(総合職) |
月の平均残業時間 | 12.1時間 |
上表の通り、三井物産ケミカルは、三井物産株式会社の完全子会社となっています。
平均年収も高く、有給休暇の取得率が16.5日と多い特徴がある優良企業です。
FDK株式会社

企業名 | FDK株式会社 |
親会社 | 富士通株式会社の連結子会社(保有比率:58.90%「2022年3月時点」) |
企業概要 | 富士通の連結子会社であり、乾電池生産で設立した企業。 民生・産業用のニッケル水素電池が主力製品としており、ニッケル電池の世界シェアは1位となっている。 |
従業員数 | 1640名(単体) |
3年後の離職率 | 17.1%(3年前入社:35名) |
有給休暇の平均取得数 | 14.9日 |
平均年収 | 543万円 |
月の平均残業時間 | 12.4時間 |
上表の通り、FDK株式会社は、富士通株式会社の連結子会社となっています。
ニッケルの電池で世界シェアNo1となっており、隠れ優良企業として有名です。
新日本無線通信株式会社

企業名 | 新日本無線株式会社 |
親会社 | 日清紡HDの完全子会社 |
企業概要 | 日清紡HDの完全子会社の企業。 電源ICなど電子デバイス製品を柱にマイクロ波製品などの開発・製造を手がける。 また、電装化が進むモビリティ分野・産業機器向け領域を拡大している。 |
従業員数 | 1352名(単体) |
3年後の離職率 | 16.7%(3年前入社:17名) |
有給休暇の平均取得数 | 11.8日 |
平均年収 | 550万円(総合職) |
月の平均残業時間 | 8.4時間 |
上表の通り、新日本無線株式会社は、日清紡HDの連結子会社です。
月の平均残業時間が10時間以下と低水準であり、3年後の離職率も低い企業となっています。
京三電気株式会社

企業名 | 京三電機株式会社 |
親会社 | 株式会社デンソーの連結子会社(保有比率:62.90%) |
企業概要 | デンソーの連結子会社であり、トヨタ自動車も出資している、 自動車の燃料システム関連部品メーカー。 国内は、茨城県に工場があり、北米とタイに海外の生産拠点を持つ。 |
従業員数 | 1529名(単体) |
3年後の離職率 | 9.1%(3年前入社:男13名 女9名) |
有給休暇の平均取得数 | 16.5日 |
平均年収 | 614万円(総合職) |
月の平均残業時間 | 24.1時間 |
上表の通り、京三電機株式会社は、株式会社デンソーの連結子会社です。
トヨタ自動車も31.8%の出資をおこなっている企業となっています。
日東富士製粉株式会社

企業名 | 日東富士製粉株式会社 |
親会社 | 三菱商事株式会社の連結子会社(保有比率:62.93%) |
企業概要 | 三菱商事傘下の準大手製粉メーカーとなっており、 小麦粉、ふすま類の製造販売が主体の企業。 タイの現地法人を通じ、東南アジア市場を開拓中。 |
従業員数 | 388名(単体) |
3年後の離職率 | 0%(3年前入社:男8名 女1名) |
有給休暇の平均取得数 | 12.1日 |
平均年収 | 628万円 |
月の平均残業時間 | 12.5時間 |
上表の通り、日東富士製粉株式会社は、三菱商事株式会社の連結子会社です。
小麦粉、ふすま類の製造販売が主体の企業となっており、3年後の離職率は驚異の0%となっています。
東亜石油株式会社

企業名 | 東亜石油株式会社 |
親会社 | 出光興産株式会社の連結子会社(保有比率:50.12%) |
企業概要 | 出光興産グループの石油精製企業。 出光興産から石油供給を受け、ガソリンなどの 石油製品に加工し、全量を出光興産に納入する事業構造。 なお、東京電力向け発電事業も収益柱の1つとして成長を遂げている企業でもある。 |
従業員数 | 407名(単体) |
3年後の離職率 | 0%(3年前入社:男18名 女2名) |
有給休暇の平均取得数 | 20.6日 |
平均年収 | 784万円 |
月の平均残業時間 | 約20.7時間 |
上表の通り、東亜石油株式会社は、出光興産株式会社の連結子会社です。
こちらも3年後の離職率は0%となっており、有給休暇の取得率が驚異の20日超えの企業となっています。
株式会社TAKシステムズ

企業名 | 株式会社TAKシステムズ |
親会社 | 竹中工務店100%出資会社 |
企業概要 | 竹中工務店の完全子会社となっており、建設関連の総合ITシステム企業。 設計図・CG・施工図の作成・作図技術者の派遣・紹介・CADデータ管理 グループICT展開支援・設計や作業所のIT環境構築と運用支援などを展開する。 |
従業員数 | 456名(単体) |
3年後の離職率 | 0%(3年前入社:男3名 女4名) |
有給休暇の平均取得数 | 11.2日 |
平均年収 | 536万円(総合職) |
月の平均残業時間 | 約24.8時間 |
上表の通り、株式会社TAKシステムズは、竹中工務店の完全子会社です。
建設関連の総合ITシステム企業であり、こちらも3年後の離職率が0%となっています。
三井物産グローバルロジスティクス株式会社

企業名 | 三井物産グローバルロジスティクス株式会社 |
親会社 | 三井物産株式会社の100%出資会社 |
企業概要 | 三井物産の完全子会社となっており、倉庫業を軸に総合物流事業を展開している企業。 17年4月にトライネットを吸収合併し、現社名に変更しており、拠点・物流施設は、国内24箇所・海外は、中国・タイ・シンガポール・インドネシア・ベトナムの5カ国展開。 |
従業員数 | 540名(単体) |
3年後の離職率 | 11.1%(3年前入社:男4名 女5名) |
有給休暇の平均取得数 | 10.8日 |
平均年収 | 722万円(総合職) |
月の平均残業時間 | 約21.0時間 |
上表の通り、三井物産グローバルロジスティクス株式会社は、三井物産株式会社の完全子会社です。
総合物流事業を主軸としており、拠点・物流施設は、国内24箇所・海外は5カ国展開をしているグローバル企業となっています。
伊藤忠ロジスティクス株式会社

企業名 | 伊藤忠ロジスティクス株式会社 |
親会社 | 伊藤忠商事株式会社の100%出資会社 |
企業概要 | 伊藤忠の完全子会社であり、グループ唯一の総合物流企業。 陸上・海上・航空輸送の最適組み合わせで一貫物流サービス提供。 また、豊富な海外拠点ネットワークで三国間輸送にも対応。 なお、重点分野は、中国物流・医療品物流・自動車物流となっている。 |
従業員数 | 1070名(単体) |
3年後の離職率 | 9.1%(3年前入社:男8名 女14名) |
有給休暇の平均取得数 | 10.5日 |
平均年収 | 736万円(総合職) |
月の平均残業時間 | 約19.8時間 |
上表の通り、伊藤忠ロジスティクス株式会社は、伊藤忠商事株式会社の完全子会社です。
伊藤忠グループ唯一の総合物流企業となっており、豊富な海外拠点ネットワークを持っている企業となっています。
以上が、Fラン大学生におすすめの大手子会社となります。
なお、ここまで紹介した10社以外の優良企業をまとめた記事もあるので、興味のある方は、ぜひ参考にどうぞ。
※4年間の人事経験で培った情報をもとに給料や有休消化率・離職率から隠れ優良企業と判断した100社を紹介しています。
Fラン大学生が大手子会社に就職するための行動11つを紹介!

大手企業に内定獲得するために必要な行動11選
- 無料の就活情報サイトへ登録
- 自己分析を徹底的にやり込む
- 長期インターンシップへの参加
- グループディスカッションの練習実施
- 志望業界の絞り込み実施
- 企業研究の実施
- エントリーシート対策の実施
- 筆記試験対策の実施
- 面接対策の実施
- 無料の逆求人サイトを利用する
- 無料の就活エージェントを利用する


と思われた方も多いと思いますが、学歴のない状態で競争の激しい就活を乗り越えるには上記対策は必須です…
もちろん、ポジティブに捉えれば、上記11個の就活対策をおこなえば、ライバルの多い大手子会社の内定も十分に狙えます。
私自身、アルバイト以外の実績がなかったFラン大学生でしたが、MARCH出身の同期に混じって上場企業に内定獲得できました。
なお、当記事で上記11つの行動をすべて紹介すると長くなってしまうので…
" Fラン大学から大手企業に内定獲得するためのおすすめ行動11選! "にてまとめ記事を作成しました。
そのため、競争の激しい大手子会社の内定を本気で目指したい方は、ぜひチェックしてみてください。
Fラン大学生は大手子会社の就職が狙い目の理由3選のまとめ!

おすすめ理由
- 大手の親会社に比べて倍率が低い
- 学歴フィルターが設けられていない
- 福利厚生が親会社と同じく充実している
大手子会社は、親会社に比べて、倍率が低いことが多く、Fラン大学生でも十分に狙える企業が多いです。
また、大手子会社は、学歴フィルターを設けていない企業が多い特徴があります。
とは言え、生半可な気持ちで受かる企業ではなく、ライバルに差をつける就活対策が必須です。
だからこそ、今回紹介した11つの行動を実践しつつ、企業ごとの過去の選考フローを分析してみてください。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。